『歩行の力学課題と重心制御』
神奈川県立保健福祉大学 理学療法士
石井 慎一郎 先生
【講演概要・キーワード】
①静歩行と動歩行
②動歩行の重心制御(1)床反力制御
③動歩行の重心制御(2)目標ZMP制御
④動歩行の重心制御(3)着地位置制御
⑤予測姿勢制御
⑥治療アプローチ
【講演アブストラクト】
力学的に二足歩行形態を分類すると、静歩行と動歩行とに大別される。
静歩行とは重心の床面への投影点が左右いずれかの足底に位置する歩行を言う。
静歩行は静的に安定なのでどこで停止しても転倒することが無い。
しかし、床面の凹凸や環境の変化に対応して歩行することができないというデメリットを有している。
一方、動歩行は重心の床面への投影点が足底から外れる歩行様式を言う。
動歩行は動的には安定であるが、静的に見た場合には不安定である。
したがって運動量を打ち消してから歩行動作を停止しないと転倒してしまう。
制御は静歩行に比べてはるかに難しいが、床面の凹凸や環境の変化などにも対応できるというメリットがある。
ヒトの正常歩行は動歩行に分類される。
歩行支援のための理学療法プログラムを立案する際に、動歩行の力学的特性を十分に理解しておく必要がある。
本セミナーでは荷重位の重心制御について力学的に解説をしたい。