「肩 機能解剖にもとづいた理学療法」
東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究科
運動器外科学分野
八木 茂典先生
【大項目】
①機能解剖(骨)
②機能解剖(関節包・靭帯)
③機能解剖(筋)
④腱板断裂に対する理学療法
【アブストラクト】
「腱板断裂」という診断に対し、どうすれば上肢挙上できるようになるのでしょうか。
まず、腱板断裂とは、どういうことかを理解する必要があります。何筋が、どの程度損傷しており、今後どのような経過を辿る可能性があるか。
次に、上肢を挙上するとは、どういうことかを理解する必要があります。骨(上腕骨、鎖骨、肩甲骨)がどのような相互関係で動いているのか。骨をつなぐ関節(関節包や靭帯)は、どのような緊張関係にあるのか。動力源として筋肉はどの程度の能力が必要なのか。
理学療法では、断裂した筋腱を修復することはできませんので、私は上肢挙上という機能を改善して、クライアントを笑顔にさせたいと思っています。
八木 茂典先生 略歴
【所属】
東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究科 運動器外科学分野
【資格】
理学療法士, 専門理学療法士(運動器)
日本体育協会公認アスレティックトレーナー
日本オリンピック委員会強化スタッフ(医科学)
【主なスポーツ現場での活動】
水泳日本代表トレーナー(世界水泳選手権, アジア競技大会, ユニバーシアード競技大会, 東アジア競技大会,ジュニア世界水泳選手権など), 大学水泳部, 大学陸上部, 高校陸上部, 実業団陸上部, トップリーグラグビー部, Vリーグバレーボール部
【専門分野】
スポーツ・運動器理学療法
(膝ACL損傷, 筋腱付着部障害(シンスプリント, 膝蓋腱炎, 腱板断裂, 水泳肩など)
【業績】
総説/著書(筆頭) 運動療法のコツ:膝関節疾患の異常歩行に対するエクササイズの工夫.
理学療法19. 513-518. 2002.
総説/著書(筆頭) 競技種目特性に基づいたリハビリテーションプログラミング水泳.
日本体育協会公認アスレティックトレーナー専門科目テキスト.
アスレティックリハビリテーション. 286-289. 2007
総説/著書(筆頭) 水泳選手における肩の痛み-そのメカニズムを考える. Training Journal 345. 17-21. 2008.
総説/著書(筆頭) ACL損傷の疫学および重症度.ACL損傷予防プログラムの科学的基礎. NAP. 2008.
総説/著書(筆頭) 膝前十字靭帯再建術後のリハビリテーション 実施の際の注意点. Sportsmedicine 114. 19-20. 2009.
総説/著書(筆頭) 肩の新しい解剖知見に基づいた機能評価とエクササイズ. Sportsmedicine 115. 10-15. 2009
総説/著書(筆頭) 投球障害肩の診かた 機能解剖学的アプローチ. Sportsmedicine 118. 23-24. 2010.
総説/著書(筆頭) 最先端ACLリハの実際 重要ポイントを整理する. Sportsmedicine 123. 3-20. 2010.
総説/著書(筆頭) シンスプリントの重症度分類と治療. Sportsmedicine 126. 21-22. 2010.