<講演内容>
動支援の心理学~知覚・認知を活かす~









樋口貴広先生
首都大学東京人間健康科学研究科 准教授


歩行の視覚運動制御
定義:脳の修復は、脳損傷後の構造や機能における回復のいくつかの側面であり、自然的または治療に導かれる過程である。

視線停溜パターンに基づく患者の群分け
・脳卒中片麻痺患者群に(12名)対し歩行中の視線停溜時間の割合のパターンを調査した。

その結果床2m以内に視線が停溜する患者は深部感覚や表在感覚、BRSの程度に大きく左右されるわけではなく、歩行速度が低いなど歩行機能が低い傾向があることが分かった。

環境と身体の空間関係の知覚
「密集の中で接触を回避する」には、通り抜けようとする隙間の大きさ(環境)と、自身の身体の大きさ(身体)との関係を正確に知覚し、適切な回避行動を選択しなければならない。

前方にカーテンの隙間を作りその狭さがどのくらいだと人は体幹を回旋して通過するのか。通貨口が肩幅の1.3倍より狭いと肩を回旋する。それでは横長の荷物を持って状況だとどうであろうか。荷物を持った状況下においても「身体+荷物」を隙間の空間関係に基づき、肩の回旋が見事に調節されている。 これらのことから加齢や障害によって身体特性や移動特性に変化が生じても(姿勢や杖・歩行器など)環境と空間関係は適切に知覚されるのかを調べる必要がある。


平成26年3月30日
運動支援の心理学


平成26年2月15.16日
福岡/極める下肢運動器疾患のリハビリテーション


平成26年2月16日
片関節の機能解剖と疾患・実際の治療について